この連載では、タブレット端末でも特に人気の米国Apple社・iPadの活用方法について紹介をしていきます。
教育現場も含めた様々な現場での実践活用例も数見られるiPadについて、本連載では初歩的なところから紹介して、授業でしっかり活用できるように進めていきます。
番外編の今回は、iPadでPowerPointのファイルを使用する際のトラブルについてのお話です。
【本連載】
iPad活用塾 第1回「iPadってどんなもの?」 - ed-ict|授業でもっとICT活用
iPad活用塾 第2回「アプリをインストールしよう」 - ed-ict|授業でもっとICT活用
iPad活用塾 第3回「知っておくと便利なこと」 - ed-ict|授業でもっとICT活用
こんなトラブルありませんか?
タナカ先生、こんにちは。この前、外字フォントをインストール(※下記参照)してPowerPointの教材を作っておられましたが、それからどうなりましたか?
そうそう。iPadにもMicrosoft Officeを買ってインストールしてきたの。iPad活用の知識も付いてきたことだし、この教材をiPad上で動かしながら、プロジェクタを使って黒板に映そうと思っていたのだけど・・・
だけど・・・?
パソコン上では表示されていた文字が、iPad上ではまた違う文字になっているのよ!
参考) iPadの画面
本当ですね。iPadには外字フォントが入っていないからですね。
じゃあ、パソコンと同じように、iPadにも外字フォントをインストールすればいいのね!
それよりも、PowerPointのファイルにフォントの埋め込みをするといいですよ。
フォント埋め込みをしよう
そうなの?知らなかったわ。どうやってフォントを埋め込むのかしら・・・?
パソコンでPowerPointのファイルを開き、1. [ファイル]メニューから[オプション]を選択します。2. [保存]から下の[フォントを埋め込む]にチェックを入れ、[OK]をクリックします。
1. [ファイル]メニューから[オプション]を選択
参考) パソコンの画面
2. [保存]から下の[フォントを埋め込む]にチェックを入れ、[OK]をクリック
あら、意外と簡単に出来るのね!
はい。ここでは「使用されている文字だけを埋め込む」にチェックを入れてやってみましょう。
よいしょっと・・・。これでiPadにファイルを送れば良いのね。あっ、正しい文字が表示されたわ!
1.[ファイル]メニューから[オプション]を選択
2.[保存]から下の「フォントを埋め込む」にチェックを入れて[OK]
※マイクロソフト社製の標準フォント(MS明朝やMSゴシックなど)は、フォント埋め込みを行っても、ネットワークにつながっていないと表示されない場合がございます。
このようにして、PowerPointのファイルにフォント埋め込みをすれば、iPadでも外字が正しく表示されるようになります。
じゃあ、このiPadだけじゃなく、他の先生のiPadでも同じように表示されるのかしら?
はい。このPowerPointのファイルを開けるものであれば、同じように表示されます。外字フォントをインストールされていない、別のパソコンでも使えますね。
国語教師としては、基本的にこの作業をしたほうがよさそうね。
ただし、ここで1つ、注意することがあります。
注意すること
何に気を付けなければならないのかしら?
先程の手順2で「フォントを埋め込む」には「使用されている文字だけを埋め込む」と「すべての文字を埋め込む」の2つの項目があったと思います。
ええ。この2つはどう違うのかしら。
「使用されている文字だけを埋め込む」と、そのフォントがインストールされていない別のパソコンでは、埋め込まれたフォントでの編集が出来ませんが、ファイルのサイズは比較的抑えられます。「すべての文字を埋め込む」と、別のパソコンでも編集が可能ですが、ファイルサイズは大きくなります。
状況に応じて使い分ける必要がありそうね。
1. 「使用されている文字だけを埋め込む」・・・編集が限られる。ファイルサイズは比較的抑えられる。
2. 「すべての文字を埋め込む」・・・どの環境でも編集ができる。ファイルサイズはより大きくなる。
これでiPadを使いながら授業がスムーズに出来そうだわ。
失敗を恐れず、iPadを活用した授業に挑戦してみましょう!