自己調整はself-regulatedの訳であり、学習を自ら律することを指す。遺伝や環境のような学習者のコントロール不可能なものではなく、学習者自身がコントロール可能な学習への取り組み方によって学業成績が決まるという立場から、自己調整学習が効果的な学習方法であるとする。
効果的に学習を進めるためには、自分の理解状態を把握すること(メタ認知)や、理解を促進するための様々な方略など、認知的な技能が必要だとされてきた。一方、動機付けの面からは、努力によって自分自身の能力を伸ばすことができるという信念や自己効力観を持つことの重要性が指摘されていた。このような異なる理論的関心から従来別々に研究されてきたものを、自己調整学習の要因として統合しているのが特徴である。
【参照:アクティブ・ラーニング】