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プロジェクタを使うときにチェックしておきたいこと

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初めての場所で、初めてプロジェクタを使うとき、

こういった問題がありますね。

事前のチェックを済ませてプロジェクタを使うときに困らないようにしましょう。

プロジェクタとPCを置く場所は?

プロジェクタを置く場所は水平で、投影する場所に対してあまり低すぎない場所がいいでしょう。

教室の黒板に投影する場合、黒板の一般的なサイズが仮に幅(W)3600㎜×高さ(H)1200㎜だとします。仮に、高さいっぱいに投影する場合、何インチ程度かというと、

パソコンの画面サイズが  4:3の場合は、幅(W)1600㎜×高さ(H)1200㎜ = 78.7インチ

パソコンの画面サイズが 16:9の場合は、幅(W)2134㎜×高さ(H)1200㎜ = 96.4インチ

となります。

一般的なプロジェクタの場合、100インチ程度のサイズで投影するために、プロジェクタとの投写距離は3mほど離す必要があります。教室であれば、教室の真ん中に設置する台が必要になります。

購入を検討される場合は、上記を参考に、プロジェクタの「投写距離」について説明書を確認しておくとよいでしょう。

 

プロジェクタを、スクリーンや黒板の近くに置きたい場合は、「短焦点」プロジェクタの方がよいでしょう。

短焦点とは、より短い距離で大きく投影が可能なものです。投写距離。中には、30㎝ほどの距離でも100インチ程度に投影可能な超短焦点なものもあります。

逆に、遠い場所から投影したい場合は、焦点が合わなくなるためおすすめできません。

 

また、教室などの明るい場所では「ルーメン」の高いプロジェクタが良いでしょう。ルーメンが高いほど明るいことを示します。教室で100インチ程度に投影する場合、3600lm以上を選ぶといいでしょう。 

 

プロジェクタとスクリーン(黒板等)は平行に設置するのが基本ですが、場所の都合で斜めの位置から投影したい場合もあります。その場合は、「台形補正」を行います。レンズの傍に調節するためのフォーカスリングがついています。(補正の仕方は機種により異なるので、説明書を確認してください。)

上下の傾きについては、プロジェクタの下についている足の高さで調節することが可能です。

手動で焦点をあわせることなく、スクリーンに投影された映像をプロジェクター自身が読み取り、自動で焦点を合わせてくれる機能(オートフォーカス)がついている機種があります。

 

電源は?

プロジェクタの電源と、PC側の電源が必要ですね。付属している電源コードでは届かない場合があります。

電源の位置をあらかじめ確認して、2口以上ある延長コードをもっていくとよいでしょう。

 

プロジェクタにどうやって接続する?

プロジェクタ側の端子を確認し、必要なケーブルを用意しましょう。(変換アダプタが必要になることもあります。)

環境 おすすめ方式
PC出力 プロジェクタ入力

HDMI

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HDMI

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HDMIケーブルでの接続

HDMIならば、画像と音声が送られる。スピーカー付きのプロジェクタならば、プロジェクタからも音を出せる。

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D-Sub15ピン

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D-Sub15ピン

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VGA(RGB)ケーブルでの接続

プロジェクタを購入するとケーブルもセットされていることが多い。

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D-Sub15ピン

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HDMI

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VGAからHDMIへの変換が必要。

Display Port

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mini Display Port

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HDMI

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(mini)Display PortからHDMIへの変換が必要。

DVI

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HDMI

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DVIからHDMIへの変換が必要。

 

変換ケーブルは、家電量販店などで購入可能です。(Amazonでは800円~5000円程度のようです。)

商品の箱には、左側の入出力端子のように凹の方をメス、ケーブルの写真のように凸をオスと書いてあります。上記の変換ケーブルを購入するときは、どちらもオスが必要です。

 

どこに投影する?

プロジェクタは専用のスクリーン以外にも、黒板やホワイトボードなど、ある程度平らな場所に投影することが可能です。

オートフォーカス機能で、台形補正が可能なので、黒板やホワイトボードに投影して、直接書き込みをするなどしても面白いですね。

投影する場所の色が白に近いほど画面との色合いが同じようになるでしょう。

黒板の場合は、投影するデータの方を黒字に白の文字で用意するなどしておけば、より見えやすくなります。

第一学習社では、英語の本文PowerPoint用のスライドデータや、社会のデジタル板書など、黒板に投影することを想定した白黒反転したものも収録しています! 

 

画面が表示されない!!

・まずは、キチンとコードがはまっているかを確認しましょう。

・プロジェクタ側の入力切替が可能な場合、入力切替で接続している端子を選びましょう。

入力切替ボタンが、プロジェクタ本体もしくはリモコンにあります。そこで正しく切り替えます。(機種によっては自動的に検出するので、切り替える必要がない場合も)

・PC側で、外部出力の確認をしましょう。

Windows 10 なら「ディスプレイ設定」(Windows7、8 なら「画面の解像度」)から表示画面の切り替えを行います。

デスクトップを右クリックして「ディスプレイ設定」(Windows7、8 なら「画面の解像度」)をクリックします。

(もしくは、スタートメニューの設定ボタンから「システム」を選択し「ディスプレイ」を選択しても同じ画面が表示されます。)

設定画面のマルチディスプレイ(複数のディスプレイ)の欄から

  • 表示画面を複製する
  • 表示画面を拡張する
  • 1のみに表示する
  • 2のみに表示する

と出るので、プロジェクタに同じ画面を表示したい場合は、「表示画面を複製する」を選択します。

下記のショートカットキーを覚えておくとスムーズに切り替えられます。

Windows10の場合は「Windowsキー」+「P」を同時に押す

Windows8.1の場合は「Windowsキー」+「X」を同時に押す

下記の選択画面が表示されて切り替えることができます。

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また、ノートパソコンには、ショートカットキーが割り当てられているものもあり、キーボード上に画面を意味するアイコンが書かれたキーがあります。その場合、「Fn(ファンクションキー)」と同時にそのキーを押すと、出力が切り替わります。

ショートカットキーの例
NEC、Panasonic [Fn] + [F3]
TOSHIBA、SHARP [Fn] + [F5]
SONY、IBM、DELL、マウスコンピュータ [Fn] + [F7]
FUJITSU [Fn] + [F10]

写真は富士通製のノートPCより

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デスクトップ画面を見せたくない場合は、「表示画面を拡張する」にしておくのもいいですね。